青南保育室 体験學[Ⅳ]

前日までの雨が嘘のような晴天に恵まれ
4月28日午後 青南保育室で
第4回目のWATCH+TOUCH体験學を開きました
当初は明治神宮での野外観察の予定でしたが
事情により延期 仕切り直しとしました


今回は青南保育室を始め
多角的な子育て支援所を経営する
株式会社アソシエ・インターナショナルの和田惠理子社長
そして柿の木坂の「キッズガーデン・マミー」
麻布十番の「あっぴい麻布」
この4月に新設された横浜市都筑区の「ふれあいの丘」
各施設長にもご参加頂きました

今回の体験學は「山笑う」
「山笑う」とは 早春の山々の木が
冬の緊張から解きほぐれて次第に潤みを帯び 
春の陽に照らされ 山そのものが「うふふ。。。」と
笑みを浮かべているようだ という意味の季語です


「山笑う」に表されるような早春のさまざまな緑色から
「機微」という今日の体験學の主題を導き出しました
機微:
  表面からは知りがたい微妙な心の動きや
  物事のしみじみとした味わいや事情


たとえば
「好きな色は緑」と聞いて
「あ 私も!」と応えたとして その時
二人が心に描く「緑」は果たして同じ色でしょうか
「緑」と言っても
DICの印刷用色見本でさえ70種類もの緑があります
耳で聞いただけの「緑」から
主観的・一方的に「同じ緑」と決めつけてはいないでしょうか
「私が好きな緑は雨上がりのケヤキの葉っぱ」
 あなたの好きな緑はどんな?」と
もう一歩自分の気持ちや好みをていねいに探ること
そして相手の気持ちに寄り添ってみること
大雑把に「ただ 緑」と括らないで
もう少しきめ細やかに関心を寄せること
機微についての學びです





まず参加者に「好きな色は何ですか」と尋ねてみました
白  3人   緑   2人
青  2人   若草色 1人
紺  1人   朱色  1人
空色 1人   黄   1人 という応えでした


自分が想像していた色は
もっと詳しく調べるとどんな色なのか
その色が命名された歴史や文化的背景は何か
和名やフランス語名の色名字典を使って調べてみました
みな初めて見る色のとりどり 初めて聞く色名に
何度も頁を繰って自分の気持ちにしっくり添う色を厳選します



























 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その結果
白    3人とも生成り(きなり)でした
     その生成りも微妙に違うのかもしれません
青    それぞれに 露草 浅黄(あさぎ) 
紺    スマルト(花紺青:はなこんじょう)
空色   空色
若草色  若菜色
朱    ピマン(フランス語の唐辛子)と
     オランジュ・エルメス
     (エルメスのパッケージのオレンジ色)の中間の色・・・微妙です
黄    ジョーヌ・プランタン(春の黄色)
という色名であることを知りました


その後に好みの色を主色にして
久しぶりに葉っぱのフロッタージュで
森作りをしました










保育中に子供が「つまんなぁい。。。」と洩らしたとき
「あ じゃ これやってみたら?」と
自分が思い描く「つまらない」に乱暴に引き寄せて
遊びや本や玩具を押しつけたりしないで
「そう つまらないんだね
 どんなことならいいかしら」
子供の気持ちに少しでも寄り添うように

「アイスクリームがすき」と子供が話してくれたとき
「先生も好き」とすぐに「同じ好き」のレッテルを貼らないで
「私は苺のアイスクリームが好き
 コーンよりワッフルに詰めてね
 あなたは何のアイスクリームがすきなの?」と
自分自身とも子供ともきめ細やかなおつきあいを
心掛けられるといいですね




窓から流れてくる薫風が心地良い時間でした

休日にも関わらず参加して下さった先生方に感謝します
保育業務や保護者会のためご参加できなかった先生方
今後はできるだけ無理なく参加して頂けるような
日時を設定するように心掛けます
また「空の路地」を散歩する明治神宮での体験學も
必ずよき機会を設けます
ご期待下さいますように


皆様の日々の保育に 暮らしに
少しでもWATCH+TOUCHの体験學が
お役に立てれば こんなに嬉しいことはありません
ありがとうございました